孫が中学生になった
と同時に
隣町の夜間中学校に
通うことにしたおばあちゃん。
戦後の余裕のない生活の中で
学校に通うことができなかったおばあちゃん。
ずっと隠してきたけれど
本当は字が書けなかった
読めなかったおばあちゃん。
今までは
おじいちゃんが隣にいてくれて
書いてくれていた
読んでくれていた
でも
そのおじいちゃんが
亡くなって三ヶ月。
考えて迷って
夜間中学への
入学を決めたおばあちゃん。
同居する
息子夫婦と孫の優菜(ゆうな)に話すと
息子以外は賛成!
とっても協力的。
母親が字の読み書きが
出来ていなかったという現実を
なかなか受け入れることのできない息子。
(ほんと男ってメンタル弱いわ~~)
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ある日,おばあちゃんが
通学中の駅でつまづき
足をけがして
一人での通学が難しくなり
夜間中学への通学に
孫の優菜が付き添うことに。
そこで優菜が出会ったのは
昼間の中学校とは
まったく違う学校の世界。
年齢も国籍も学力も
バラバラな人たちの通う
夜の中学校。
新しい世界を知り
新しい価値観を知り
過去の出来事を知り
世の中の扉を開いていく優菜。
もう私が涙もろいだけなのか。
戦時中の子どもや赤ちゃんの話とか
昔,学校に通えなかった状況とか
今,学校に通えている決意とか
異国で働きながら通学している生活とか
年齢も国籍も違う友情とか
ホロッとくる。
行き詰ってる子に読んでほしい。
色んなの居場所があることを知ってほしい。
色んな道があることを知っていてほしい。
いいお話でした。
岩崎書店 > 物語の王国 Ⅱ8
『夜間中学へようこそ』
作:山本悦子
装画・本文挿絵:タムラフキコ
装丁:中嶋香織
2016.5.31
参考文献:
○ 高野雅夫 『夜間中学生 タカノマサオ―武器になる文字とコトバを』(解放出版社)
○ 松﨑運之介『学校』(晩 社)
○ 山田洋次 『「学校」が教えてくれたこと』(PHP研究所)
○ 米倉斉加年 『おとなになれなかった弟たちに…』(偕成社)
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