その言葉がまるで神つぶてのように
まゆ子に当たってはねかえり、
ポトリと床の上に落ちた。
つぎの瞬間、舌の先まで出かかっていた言葉が、
べたりとのどにはりついた。
6年女子声が出ない。
彼女が静養に身を置いた先は
母の遠縁のおばさんの家
ひるま美容院。
家族ではない場所。
ホームではない場所。
だからこそ
自分を見つめることができるのかな。
このお話でも
家族と離れて暮らすことで
取り戻せたものがありました。
少女の静かな再生の物語かと
思っていたら
意外と恋愛色も出てきた︎!
しかも
三角関係?!
甘酸っぱい初恋まで
味わえました。
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中学受験仲間の交通事故を目撃し
次第に声が出せなくなっていく,まゆ子。
家ではしゃべれていたのに
授業参観で<わけありの子>
とみられていることに気づいてしまうまゆ子。
身の置き場がなくなったまゆ子は
ひるま美容院へ。
そこでまゆ子が
出会う人たちとは…
声の出なくなった少年少女たち
美容室の話
よるの美容院
作:市川朔久子
装画:浜野史
装丁:坂川栄治+永井亜矢子(坂川事務所)
2012.5.22
第52回 講談社児童文学新人賞
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